子宮頸がん発覚 全摘までの道のり

子宮頸部上皮内がんで円錐切除か?全摘か? 迷いに迷って全摘したお話です

子宮頸がん?円錐切除?全摘?

さて、2週間後の結果説明の日

(無罪放免の通知を受け取れば安心安心…)と自分に言い聞かせながら婦人科外来へ。

 診察の順番が来て中に入り、「こちらへ」と案内されて座ったとたん先生が説明用紙を差し出す。

 

医師:「結果ですが、子宮頸部上皮内がんです」

 

  ………

    …へ?

 

イヤ、ここは冷静さを保って!よく、告知で頭が真っ白になってその後は覚えていないって言うじゃない!そんな場合じゃないのよ!しっかり聞かなきゃ!!と自分に言い聞かせて先生の言葉を聞いた

 印刷された説明用紙、そのまんま。

 1、病名:子宮頸部上皮内癌

 2、放置した場合、進行して生命の危険をともなう

 3、治療について

  • 放射線の照射→病理結果が不明なので勧めない
  • 手術→病理結果が分かる

   ・子宮全摘 治療としてはより確実。デメリットとしては入院が長くなる、妊娠できない、性交時感覚の変化。開腹だと卵巣摘出もできるが傷が大きく痛みも強い

膣式だと腹部に傷もなく痛みも弱いが限られた人しかできない

   ・円錐切除 2泊3日でできる、妊娠できるデメリットは病巣が残ることもある、術後に出血が起こることもある。

 

 医師:「…ということで、治療としては子宮の全摘か円錐切除になります。(メリットとデメリットを説明)どうします?どっちでもいいですよ?」

 

…は?今、決めんの?

 

私:「イヤ、ちょっと、どうしていいか分かりません…」(ここら辺から記憶があいまい)

 私:「正直この年齢でこれから妊娠して出産ってなると、可能性はあまりないと思っています。円錐切除で再発も怖いです。ずっと爆弾抱えているよりは全摘した方がいいのかなって思うんですが…」←まだ考えは続いている

 医師:「妊娠を望んでいますか?そうでなければ全摘が確実になります。でも進行しているわけじゃないからどっちでもいいかなって思います。」

 まじか…。判断材料ないわ。

とっさに「先生だったらどうします?」

考えるより先に口が動いた

 医師:「えー?私?(ちょっと考え)私なら切っちゃうかなー」

(患部?を見たのはこの人。この人が見た感じで切った方がいいって意見か…仕方ないのか?)

私:「そう…ですか。じゃあ、全摘、の方が、いいのか、な?」

医師:「あと、術式ですが、膣式でできるか後で確認させてもらっていいですか?日程としては、通常はみんな3か月待ちくらいですね。大丈夫ですよ、浸潤してるわけじゃないですから。えーっと、今空いてる日はですね…12月頃の~」(と日程表をめくる)

 

はっ!冷静に!

 

私:「あの、ですね、実はその頃に大きな仕事を控えておりまして…。」

医師:「えっ!それじゃ、あ、今なら来月に一個あきがありますね。他の先生にも聞いてみないとですが。」←壁をはさんで隣にいる(声がする…)

 私:「あと、実はうちの事情で夜は私一人で子供を見ているんです。夫は仕事の都合をつけるのが難しくて、子供のことを見てくれる人を手配しないといけません。」

医師:「実家は?」

私:「私の方は遠方で。夫の方も介護してる状態です。」

 医師:「えっ!子ども預かってくれる人がいなきゃ手術できないよ!」

 …そうですよね。わかってます。

ただ、ショックを受けた私の心には「で・き・な・い・よ」の言葉が突き刺さった。

 私:「はい。なので、ちょっといろいろ手配してからでないと…」

医師:「では、他の先生に聞いてその日がオッケーなら、押さえておきます。手配ができたら教えてくださいね。」

 と、説明用紙の術式に丸を付けてサインをするよう伝えられた